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item1h3a1c1b2a3a1b3b1a3a3a1a1a1a1a  えんじの人々(19)「早稲田のバレー部に絶対入部しようと思った」

小谷 世和 さん(平成25年スポーツ科学部卒業)

2013年12月掲載

早稲田大学バレーボール部は、今年27年ぶりにリーグ優勝、そして61年ぶりにインカレを制して学生日本一になりました。4年生の吉村主将を中心に攻守よくまとまり、強い精神力で実力を存分に発揮して学生チャンピオンになりました。2部リーグを経験し、入替戦に打ち勝ち、苦労して勝ち取った栄冠でした。その今年の後輩選手たちを昨年までマネージャーとして見守り引っ張って来た小谷世和さんは、今年から好敵手関西学院の中学部で教鞭をとっています。難関早稲田進学を強い意思でかなえた努力家です。

 

「リーグ優勝ならびに61年ぶりの全日本インカレ優勝おめでとうございます。4年生をはじめ、現役の素晴らしい活躍をOBとしてとても誇らしく思います。優勝に至るまでに多くの困難があったと思いますが、よく乗り越えたと思います。後輩たちには今後さらなる活躍を期待します。」

今年の現役チームの吉村主将から2年生までは、小谷さんが昨年4年生で主務を勤めたときに率いた選手たちでした。

「昨年の春季リーグは、2勝7敗と散々な結果に終わりました。しかし、夏の苦しい練習を経て、迎えた秋リーグでは6勝3敗と大きく勝率を伸ばし、目に見える形で全日本インカレ優勝が近付きました。本気で優勝しようとチームがまとまったとき、後輩たちは今まで以上に遅くまで残って自主練習をしたり、セッターと綿密にコンビを合わしたり、チーム運営に多くのアドバイスをしてくれました。またミーティングでも「先輩たちのために」という言葉を発してくれる学生もいて、自信と共に「実際に行動する力」をつけたことが今年の強さになっているのかな、と思います。」

小谷さんは、早稲田には一般入試で合格し入学、バレーボール部に入部しました。

「早稲田を目指したのは早稲田のバレー部に入部したいと思ったからです。きっかけは月刊バレーボールのインカレの記事で早稲田がインカレ3位になった写真を見たことです。エンジの胸にWがついたユニフォームに心奪われました。率直に「かっこいい。この集団でバレーボールを真剣に取り組みたい」と思いました。他の大学の附属高校出身でしたが、この瞬間から絶対に早稲田へ入ると心に決めて受験勉強に励みました。合格可能性ゼロに近い学力から奮起して受験前の最後の模試ではかなり高くまで伸ばすことができました。私は塾など通っていませんでした。大切なのは「早稲田でないといけない」という勉強に対するモチ―ベーションだと思います。単に大学でバレーをしたいならどの大学でも出来ます。でも早稲田のバレー部に入るためには早稲田大学に入学するしかないのです。早稲田を目指す高校生たちは、今、自分の出来る努力をして入学し、ぜひとも早稲田大学というすばらしいステージで4年間過ごしてほしいと思います。」

念願がかない、早稲田に入学してどうでしたか。

「高いレベルのバレーを間近に感じることができました。関東1部のチームと試合を重ねたり、Vリーグのチームと練習試合をしたりと、高いレベルのバレーに触れることが出来たのはそれまで経験できなかった貴重なものでした。

早稲田では、クラブ活動も勉強もともに真剣に取り組む学生の割合が多く、学生のレベルが高いので、自分も負けていられないと思いました。また早稲田の一員であるという充実感というかプライドみたいなものも芽生えて、研究やボランティアなど様々な活動に積極的になることが出来ました。

卒業して分かる早稲田らしさはネットワークの広さだと思います。社会人として地元の関西に戻りましたが、教員の稲門会があったり、早稲田ということで多くの人が支えてくれます。」

早稲田バレーとはどんなバレーなのでしょうか

「学生主体であるということは失ってはならない早稲田の伝統であると思います。そのうえで、監督、コーチ、OBの方々がサポートしているのだと思います。

一方で、絶対的な、継続的な強さがありません。私も2年生の時まで2部リーグに在籍していましたし、常にトップレベルにいるわけではありませんでした。バレー部も常に日本のトップで日本バレー界を引っ張り続ける必要があると思います。今回の27年ぶりのリーグ優勝がそのきっかけになってくれると期待します。

現役4年間で苦しかったのは最後の1年間でした。主務として、チームの渉外や合宿のマネジメントもそうですし、主務という自分の責任の重要さを感じさせられました。また2月に初めて行った自衛隊合宿は肉体的にも精神的にも苦しかったですね。あの合宿を体験した者としては体験していない後輩には一度は体験してもらいたいです。

うれしかったのはやはり全日本インカレで3位になれた時です。苦労がすべて報われた瞬間でした。あの大きな体育館のセンターコートで試合をし、仲間と共に必死に戦い抜いた時間は最高のものでした。そして吉村選手がスパイクを決めて勝利した、あの瞬間を思い出すと今でも感極まります。」

マネージャーの役目は何でしょうか

「主務の1年間は多くの勉強をさせてもらいました。監督、コーチに指導してもらいながらチームのマネジメントを自分なりに出来たことはとても良い勉強でした。特に意識していたことは、仕事は基本的に後回しにせず、すぐにやってしまうこと、こまめに連絡を取ることを意識していました。仕事をためるということは、チームの流れが止まってしまうので、部員が気持ちよくバレーをするのに支障をきたしてしまいます。部員が日々、バレーのことだけを考えられる環境づくりをと思っていました。また勝つためにはOBの方々の多大なご支援が必要だと考えていました。なので、試合や練習に頻繁に来て下さるOBを中心に日々の練習予定をこまめに送ったり、試合結果を報告していました。

また主将、主務が毎日練習内容、練習の様子をスタッフに送り続けていました。スタッフが毎日来られるわけではなく、練習の様子を知らずに試合で指揮するのはリスクが高いと考えていました。スタッフが練習の様子を少しでもイメージして練習と試合のギャップをなくせるようにこまめに連絡をしていました。」

早関定期戦もあり、関学は早稲田にとって西のライバルですが、その中学校に奉職しました。

「関学はキリスト教の学校なので、早稲田では触れることがなかったキリスト教の教育の下、学校生活を送っています。毎朝、礼拝と言い、讃美歌を歌い、聖書を読み、お祈りをします。大きな礼拝堂で音も立てず、祈り、パイプオルガンを聞く瞬間は生徒も教員も心が洗われます。関学のモットーは「Mastery for service」といい、日本語に直すと「奉仕のための練達」です。そのモットーに基づき、学校の中でも他人のためにと行動する人が多いように感じます。

バレー部に関して言えば毎年、定期戦があるのでお互いの力がもっと近くなり、高め合える関係が作れればと思います。ただ残念なのは、いま少しお互いの力関係が開いているというのが現状です。私も関学に集うものの一人として今後、関学の強化に携われればと思っています。関学はアメフト部がとても強く、関学=アメフトですが、いずれは関学と言えばバレーだと言われ、早稲田を脅かす存在になれるよう私も勉強していきたいと思います。」

関西からまたは地方から早稲田大学を目指す、早稲田バレーに入部しようとする高校生たちへ、メッセージはありますか

「関西にも魅力的な大学があり、バレー部が強い大学もあります。しかし、早稲田でしか学べない4年間、早稲田のバレー部でないと学べないものがあります。早稲田の教育の高さ、早稲田のブランド力、早稲田としてのプライド、早稲田バレー部の伝統などあげればきりはありません。早稲田に入学しバレー部に入って間違いはありません。また今、関東1部リーグは日本トップの大学リーグですので、より高いレベルでバレーをするために、早稲田大学を選択肢のひとつとして選んでくれると幸いです。

今、関西学院中学部で女子バレー部の指導に励んでおります。今後、早稲田大学バレーボール部出身の指導者として、ワセダの4年間で学んだことを活かし、良い結果が出せればと思います。」

 

小谷世和さん(こたにせいわ)

2009年(平成21年)3月、兵庫県近畿大学附属豊岡高校を卒業、在学中は近畿私学大会出場、同年4月早稲田大学スポーツ科学部に入学しバレーボール部に入学。3年時から副務、4年時に主務としてチームを支える。1,2年時の全日本大学選手権はベスト8、4年生の全日本大学選手権で3位。2013年(平成25年)3月に早稲田大学を卒業し、兵庫県関西学院中学部の教員となる。女子バレーボール部を指導している。

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早稲田大学バレーボール部

 about  
 早稲田大学

WASEDA UNIVERSITY VOLLEYBALL CLUB 

早稲田大学バレーボール部男子は、昭 和6年(1931)創部、翌昭和7年(1932)関東学生排球連盟が結成され、早大の公式試合の初参加となる関東学生春季リーグに出場。昭和9年 (1934)春リーグで初優勝、昭和10年(1935)春季から昭和16年(1941)秋季リーグまでリーグ戦14連覇の偉業を果たし、戦前の日本のバレー ボール界をリードしてきた。また戦後も、昭和23年の第1回全日本大学選手権で優勝、昭和28年(1953)単独で渡米し全米選手権に出場し、世界の主流 であった6人制バレーを体得、日本へ持ち帰り、6人制のパイオニアとなった。関東大学リーグ優勝23回、全日本大学選手権優勝3回、準優勝3回。2012年度全日本大学選手権 第3位、2013年度秋季関東大学リーグにて27年ぶりの優勝を、また同年全日本大学選手権で61年ぶりの優勝を果たした。伝統ある定期戦は、慶応義塾大学との「早慶戦」(2013年度、第77回)、関西学院大学との「早関戦」(同、第65回)、OBも加わって競う「全早慶明」(同、第66回)の定期戦がある。2013年度、男子は関東大学リーグ1部リーグに、女子は2部に所属。毎年、リーグ戦優勝と学生日本一をめざして、学生自主のもと、鍛錬している。

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